『「気にしない」女はすべてうまくいく』有川真由美・著、の個人の感想です。
「気にしがちな性格」×「女性」というキーワードに心を動かされて読んでみました。
面白かったのは、私はどういうところを気にしがちなのかという傾向がわかった点です。
こちらの本は、全部で5章に分かれております。
第1章:他人のカンにさわる言動を”気にしない”
第2章:他人の目や、周りの情報を”気にしない”
第3章:自分のコンプレックスを”気にしない”
第4章:仕事やプライベートでうまくいかないことを”気にしない”
第5章:過去の後悔と将来の不安を”気にしない”
今回は紙の書籍で読んだので、
付箋を貼りながら読み進めていくと、章ごとに枚数に偏りがあったんですよね。
第1章:8枚
第2章:2枚
第3章:0枚
第4章:0枚
第5章:0枚 です。
付箋0枚の章「自分のコンプレックス」と「過去の後悔と将来の不安」「仕事やプライベートでうまくいかないこと」に関しては、すでに気にしていない、あるいは対策できているんだな〜、ということがわかりました。
そして「他人のカンにさわる言動」、「他人の目や、周りの情報」の順で気にしているという傾向がみえました。ふんわりモヤモヤ、イライラしていた傾向がわかるというのは、すごくスッキリするし、対策もとりやすいのかな、と思いました。
本著は、著者の有川真由美さんが「こういう時には、こんな風に考えたらいいんじゃないかな」というくらいの優しい筆致で、考え方のアイディアを与えてくれるような本だと感じました。
私は、仕事での人間関係で同僚にイラッとすると感じていて、自分でも「どうしてイラッとするのをやめられないんだ〜自分のアホ〜」と思っていたので、すごく良いタイミングで自戒になったと思います。
序文から好きな言葉を。
「気にしない」というのは、やわらかく考える心のクセをもつことです。
「そこは気にしなくていい」と手放す習慣をもつと、さらりとした心を保ちながら、さらりとした対応ができるようになります。
そう、「気にしないこと」は、感受性をなくすことでも、我慢することでも、強くなることでもありません。
”視点”を変えることなのです。
人やものごとに対する見方を変えると、摩擦が取り除かれて、”さらり”とした関係ができていきます。
「気にしない人」は、相手がどうの、世間がどうの、という”被害者意識”はなく、恐れや不安、嫌悪感など心の摩擦があまりありません。「あぁ、そうなんだ」と現実を認め、受け入れながら、自分の道を明るく、しなやかに歩いていきます。
「気にしない」というのは、やわらかく考える心のクセをもつことという、やわらかさが伝わってくる文がまず好き。
「気にしない」というのは、感受性をなくすことじゃないんだ・・へぇ〜。感受性が強くて困るくらいなのですが、それは失いたくないって思っていたんです。それが私だ、というアイデンティティがありました。それを失ったら俺じゃねえよ、と。
また、”被害者意識”という言葉にはドキッとしました。私の憧れる凛とした女性は、被害者意識とは対極かなと思います。まわりのせいだとは、言いたくないですね。周りに原因があったら、それは周りの問題であって、自分が変えられるのは自分の受け取り方。あとは「気にしない」と、いうところを見習いたいです。
では、マークアップした箇所を中心に、引用と感想を。
「第1章:他人のカンにさわる言動を”気にしない”」から抜粋8箇所
「考えてどうにかなること」と「どうにもならないこと」を整理する。
変えられないこと(意味のないこと):他人のこと、過去のこと
変えられること(意味のあること):自分のこと、現在・未来のこと
→これは、私ができていないことだと感じた。考える意味のあることだけにフォーカスする!そのために、イライラ、クヨクヨしたら、気になっていることは考える意味のあることか?と振り分けてみる。
「いい」も「悪い」も存在しないとわかっておく
「いい・悪い」というのは、その人の世界で作りあげられた”妄想”であり、好き勝手に “ジャッジ”していることです。
いいも悪いも表裏一体。視点を変えれば、「いい・悪い」「正しい・間違っている」も逆転してしまうのです。
→二極思考はやめ、「ジャッジしているな」と認識すること。グレーでOKな視点を持つ。
「人は人、自分は自分」の線引きをする
どうして要領のいい彼女がカンにさわるのでしょう?その正体は、無意識で自分が「してはいけない」と思っていることを、その人が平然とやっているからでしょう。
自分の世界ではありえないことをやっている人は、一つの恐怖。相手の世界に寄り添えば、自分を否定することにもなるので、素直に認めることもできません。
→私はどうやらこの他人と自分の価値観の不一致にモヤモヤしがちで、線引きが下手くそなんでしょうね・・。特に「相手の世界に寄り添えば、自分を否定することにもなるので、素直に認めることもできません」という部分に気づきがありました。ニュートラルな気持ちで、ジャッジもせず、ただの線引きをする。
ムカつく人の言動をおもしろがってみる
→俯瞰する、というやつですね。なんでも楽しめるように、っていうのは余裕のない時になかなかできないこと。「はー、そうきましたか」という言葉で面白がるのはいいな、と思った。「ネタゲットだぜ!」と思うくらいがいいんでしょうね。
「人の長所には敏感に、欠点には鈍感に」というくらいの心がけでいると、ちょうどいいバランスで相手を見られるのです・これは「長所だけをみる。欠点は見ない」ということではありません。
→「人の長所には敏感に、欠点には鈍感に」というのが、いい言葉だなと思いました。欠点をクローズアップして、イラッとするのはやめようね・・。
怒っている人と同じ土俵に上がらない
ある女性は「私、怒っている人には聞くフリをして反論しないって決めてますから」と言っていました。「決めてしまう」というのも賢い方法。
→「怒っている人には反論しないと決める」このマニュアル化、取り入れたい。ガーッとこられたらワー!ってなるじゃん。それを、ガーッとこられたら「自動聞き流しモード」へ。
さっさと謝る人は最高にカッコいい
「正しい・間違っている」という視点ではなく、「おたがいの”わだかまり”をなくすこと」に視点をおいています。
謝れる人は「相手への依存心がない人」なのだと思います。
→非がなくても謝って、雰囲気をピリつかせないで、相手と一緒に問題解決していくような感じがいいな、と思いました。そんな女性になりたいよ〜、目指せアリシアさん(漫画ARIAに出てくる理想の上司像)。謝れる人は「相手への依存心がない人」というところも響きました。自分の行動だけは、自分で変えられるからね!
「ありがとう」を求めない
(著者がかつて暮らした)台湾の人たちは困っている人を見かけたら、とことん助ける。「だれかがいまよりよくなってくれたら嬉しい」「人のために何かできる自分が誇らしい」と、その場その場で自己完結しているのです。
→ここでは「人のために何かできる自分が誇らしい」という精神がいいなと思った。「自分がやりたいから、やっている」という気持ちはすでに私もやっていますが「損な性格はこれが私の性格だから仕方ない、やらないと気持ち悪いからやる」という諦めモードからだったんですよね。それをI’m proud of myself.というマインドで。
「第2章:他人の目や、周りの情報を”気にしない”」から抜粋2箇所
「みんながやっていること」が正しいわけではない
「みんなはそうかもしれないけど、自分はこうする・自分はこう思う」と、みんなと自分の間にきっちりと”境界線”を引くことが大切です。自分で責任を取れる範囲なら「人と違う行動をとってもいい」「人を違う意見を持ってもいい」ということを忘れないでいてください。
→著者がブライダルコーディネーターをしていたときの事例が出てきます。招待客、お料理、お色直し、ドレスについて「みんなはどうしているんですか?」とよく質問をされる。それで、自分らしさがみえなくなる時もある、と。そういうことあるな〜〜〜。「おすすめ」「人気」「ランキング」とかは参考くらいにして、自分の頭で考えて決めたい。「みんながやっていること」が正しいわけではないというこのページのタイトルをそのまま、心に留めておきたいなと思った。
年下の人にも、わからないことを教えてもらう
年上、年下は関係なく交流すると、「そんな考え方もあるのか!」「世の中には、そんなものがあるのね」とワクワクしながら教えてもらえる。
どんな人にも”敬意”を持つことで心が柔らかくなり、人間関係も、日々の暮らしも豊かになっていくのです。
→どんな人にも”敬意”を持つことで心が柔らかくなるという言葉が好きです。ほんとに、言葉でいうのは簡単だけれど、いつもこの気持ちをキープするのは難しい。大体はうまくいっていないときに、「私よりキャリアが長いのに」「私の頃は・・・」と、この”年齢の枠”が顔を出してくる。俯瞰じゃなくて、その人と向き合うことが大事なんだろうと思う。
まとめ
今年の仕事の目標は、涼しい顔で仕事することにしようと思っていたのですが、涼しい顔でしなやかに仕事をするへ変更しようと思いました。「余計なことは気にしないで、心を乱さず、穏やかに、全力で取り組む」ということです。
私は感受性が強くて、相手のことも、自分のことかのように考えて共感することが得意です。しかし、他者にペースを乱されてイライラしてしまうことが多くて、そこは弱点でもあるんだと思いました。
自分と他人の線引きをする
→自分の問題、他人の問題を分けて考える
→他人の問題は「気にしない」「ジャッジしない」
というように、今まで下手くそだったところを取り入れたいなと思いました。まずは線引きからですね。
この本が特徴的だと思うのは、文章がめちゃめちゃ読みやすいんですよ。
・むずかしい言葉を使っていない
・ひらがなを多用して、やさしい文章
・見開きの2ページでひとつの小見出し
どの章も初めて聞く内容ではないかもしれませんが、日々の生活に疲れたあたまでも、読解に労力を使わずに内容が入ってきます。私はこういう、やさしくてためになる本が好きです。(易しくて&優しくて)
私は第1章の内容ばかりを書いてしまいましたが、これはたった一部なので、他にもいろんなトピックがありますよ。
さらりと読めるので「気にしがちな女性」はぜひ一読を。
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